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ターニングポイント

私の身体の話をしよう。

 

小さい頃に一度ひどくなった時、市民病院の医師に診断され病名が伝えられたのが
自分とアトピーの付き合いの始まり。

その後しばらくなりを潜めていたが、本格的に夏と冬に毎年ひどくなるようになったのが、
高校受験のタイミングだった。

 

自己分析するに、ストレスが原因なのだろう。
他人に与えられるストレスなど殆どなく、ただ環境と自分の身によるストレスだけで
トリガーを引いてしまうのだ。

 

人生の半分以上の間に何軒も医者を変えてきたが、
症状を緩和するだけで完治することはなく、年々ひどくなっている期間が多くなるにつれ、
不信感しかなくなったのだ。

 

不信

不信感が決定的に変わったことがある。

ある時健康診断で肝臓の調子が悪くに負担がかけられていることがわかり、
運動と食事量を調整してみた時期があったのだが全く改善しなかった。

本当に肝臓に負担をかけていたのは症状を緩和するための薬の副作用だったのだ。
この代わりになる薬はあるが、それは今度は腎臓に負担をかける懸念があると医師に告げられた。

薬は毒にもなるというが、長期的に服用していたせいで
得られる効果があまり出ない割に副作用が強く出ていたのだ。

どうも、この身体は薬に対してデリケートらしく、
薬の副作用による眠気を催す効果は特に受けやすく
(服用すると日中座っているだけで突如眠ってしまう)
インフルエンザの抗生物質の薬を飲んだら次の日すぐ医者に行き
別の薬を処方されるまで吐き続けることもあった。

 

そんなこともあり薬で抑えるのはやめるべきだと判断した。
対処療法のために通院するだけでは意味がないと考えたのだ。

典型的な患者が辿る結末である。

 

そうしてステロイドを殆ど使わなくなり、
そのための反動が一気に身体中に現れた。

それを耐えるための夏となった。

 

治療薬断ち

現状は経験に基づくいわゆる民間療法のみ。

身体の再生に有用なサプリメントと、症状を緩和する抗ヒスタミン薬を摂る。

皮膚病患者のための温泉にも行き、
飲泉効果のある温泉水を毎日摂取してみる。

温泉まで毎日通えない分はミネラル分を増やした自宅の風呂で症状を和らげる。

セラミドが添加された保湿剤による保湿を行う。

 

しかしそれでも痒みによる集中力の低下は抑えられず、
無意識のうちに掻いてしまうことも多い。

「アトピーは掻かないようにしないと治らない」という人は多い。
当たり前のことだ。患部を悪化させるのだから治るものも治らない。

ただ、周りのアトピーの人がいたらそんなことを言ってはならない。

患者にしかわからないことだ。
普通の人でも汗をかいて乾いたときなどに痒くなることはある。
ただアトピーにより引き起こされた痒みはこの数倍となる。

我慢をすると行動ができなくなるぐらいに酷いものなのだ。

そのために通常はステロイドでこの痒みを抑える。
ただ今は行動ができなくとも困らない環境なので上下を長袖の下着で抑えている。

ステロイドは人間が開発した中でも素晴らしい薬でもあるが、
これを使いづつけたからといってアトピーが治るわけではない。

アトピーとうまく付き合い続けるための薬でしかないのだ。

 

でも、この世界でこの病と付き合い続けるのは枷でしかない。

これを完全に治さなくては後悔し続けることになる。

仕事を退職した理由の一つでもある。

何かしらのプレッシャーにさらされながらでは悪化してしまう。

 

職のこと

アトピー患者がこなせる仕事は限られている。

最初に医師に診断された時に「水を扱う仕事はできない」といわれ、医者になる夢は半ば諦めたのだ。

そうして「潮風に当たると少しは改善される」という言葉により
転居して中学までは兎に角職業選択の幅を広げるために勉強し私学の受験をしたが、
これがまたトリガーを引いてしまった。

高校ではプログラミングに出会い、水とは無縁の仕事だしやりたいことにもなった。

食品産業は水を扱う仕事だし、肉体労働は汗により悪化させる可能性があるとのことで、
消去法でデスクワークを行うことになったのだ。

しかしストレス社会に身を投じること自体アトピーには厳しかったのである。

アトピーを抱えたままできる仕事は殆どなかったのだ。

※厳密にはステロイドで押さえ込みながら仕事はできるが、毎日薬を塗ることは苦痛でしかないし、いつか限界がくる。

 

ストレス

仕事に限らない話だと、ソシャゲ開発から関わり始めたソシャゲというものは
得てして反復行動によるゲーム性が主体であり、他人との繋がりが必要になってくる
他人に求められるようになると今度は「そうあるべき」状態へ持っていくための
義務感が生まれるようになる。

これがまた潜在ストレスを生み出すのだと考えた。

 

娯楽からすらストレスが生み出されるとは一体どういうことなのか?

ストレス0の生活を行うためにはどうすれば良いのか?

まずは恵まれた環境から脱却してみようと、ソロキャンプをしてみた。
道具さえ揃えば活動でき自然の元に一体となるキャンプはストレス社会から抜け出せると思った。

しかしそれを支える食を得るためには対価、自分の畑を持たない以上ここではお金が必要なのだ。
つまり生きるには当然お金が必要だったのだ。

現状資産運用でお金を得てると言っても、結局はものを食べるのにお金は必要だ。

それも有限、将来的に保障されるものでもない。
その不安がストレスを生み出しているではないか。

 

瞑想、そして・・・

そうして自宅に戻り、今度はゲームやネット断ちを行い、

ストレス要因を減らすための時間を一週間持ってみた。

そうした時にすることは音楽を聴くか、考えたことをメモにまとめるだけ。
考え事をメモにまとめている時間も何かしらの思案が生まれストレスの元になる。

それを考えたら最後に残ったのは寝室で座禅を組んで瞑想することしか残らなかった。

そうして毎日しばらくの時間を瞑想し、心を無にして精神を統一。
この時間と入浴中だけがアトピーの痒みを忘れられる期間だったのだ。

 

瞑想によりクリアに澄んだ状態となり考えがまとまった。

「なんだ、そもそも生きること自体がストレスを生み出すのではないか。」

と私は長い問いに答えを得たのだった。

 

であれば最低限のそれに耐えられるだけの免疫力を強くする改造を行うしかない。
ステロイド断ちをした振り出しに戻っただけだ。

 

今後は少しづつ体が持つ毒を解毒する方法を考える生活を送るのだ。
直ぐに解決策が得られれば良いが。

 

人間には生まれつき何かしら不自由があるのだな。

 

精神的に

何かのせいにしたいわけではない。
ただ運が悪かったのだ。
でもその運も良い方向へ向かわせることはできないか。

ここまで書いても本当に治すべき方法にたどり着いてはいない。
でも心の持ちようとしては、かりそめの将来の状態でなく
本当の将来の状態を良くすることを考えるべきだ。

その答えを得るだけでも少々時間がかかりすぎたのだ。

 

既に十分に自分の目標を得た自分の次の目的へ
まるでアニメの総集編のように振り返ることになったが、
その足止めに比肩する効果は少しはあったのだろうか。

病は気からとも言う。
本当に自然の生活を行うのも検討の余地はありそうだ。

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